飲食サービスマンの頭の中

ゲストとスタッフの満足度を高めるために日々模索中

「変えていく」ために必要な事

長年、同じ業界で働いていれば、周りの人達もどんどん人をまとめる立場の方々が多くなるもの。
飲食サービス業でよく聞くのは、アルバイトの育成やオペレーションの話。でも今回は実際の育成法、オペレーションうんぬんの話ではなく、それ以前の話をしてみようと思います。

上の立場になっていくと、やはりそれなりの理想や野望があって、その理想に向けて、オペレーションや人材の育成プランを変えていきたくなるものです。特に接客業はマニュアル化が上手く進んでいない所が多い(気がする)ので、同じような立場の方にお会いするとどうしてもそういった情報を聞きたくなって、感銘を受けたものはすぐに取り入れたくなってしまいます。

しかし、規模は違えど「組織を変えていく」のはとても難しい事だと思います。

私が今回一番書きたかったのは「その改革を部下達も望んでいるのか」という事です。

これは私自身の失敗談も含んでいるのですが、「今までのやり方を変えたい!」と意気込んでいる人は、意外に独りよがりになっている事が多いのではないかと最近思います。独りよがりになって失敗するパターンが多いからこそ、変革に成功した人は英雄のように扱われるのではないでしょうか。

改革が独りよがりになる一番の原因として考えられるのが「部下がそれを望んでいない」ではないのかなと思います。人は、環境をいたずらに変える事を嫌います。ましてや現環境に危機感や不安を感じていなければ余計にその必要性を感じません。立場による視点の違いは、改革の有無の判断にも差を生むものだと思います。

その為、いくら上の立場の人達が改革を声高々と叫んだとしても、現場の人達がその改革の必要性や重要性を理解できず、それを望まなければ、その改革は結局一時的なものになってしまいます。

その解決法は簡単かつ根気がいるものですが、やはり実際に現場で改革を進めていく部下達にしっかりと自分の改革の意義を伝え、理解してもらう事でしょう。

なぜ今改革が必要なのか、それを実行する事でどういった変化が起こるのか、どういった手順で進めていくのか、といった事をしっかりと理解してもらい、部下達の変化への不安もしっかりと解消していきながら進めていく事が一番重要になってくると思います。

その現場にいる人達みんなが改革を求める、あるいは認めていないと、いくら革新的な改革でもただの独りよがりになってしまう。「根回しが大事」という事になるのでしょうか。