飲食サービスマンの頭の中

ゲストとスタッフの満足度を高めるために日々模索中

お客様は「神様」ではない

今回は価値観のようなものに触れるお話。

「お客様は神様ではない」と思い知らされたのは、私が1年間ほど、外国人のお客様を

接客する機会があった時です。

欧米諸国の人達は、自己主張が激しくてわがままなんだろうな、と勝手な偏見があったのですが、実際に接客をしていくうちに、それは間違いだと気が付きました。

自分の思う事は言葉にして主張する。でも、相手の主張も聞く。


それがゲストとサービス提供者の間なら、提供者としては、ここまでのサービスをこの金額にしているという説明があり、それ以上のものを求めるのなら、ゲストは追加で料金を支払うか、別の場所にそのサービスを求めるしかない。

私の中ではこれを「等価交換のルール」と言っていますが、欧米社会にはそれがある。

つまり、ゲストと提供者は対等で金額によってその価値は判断される。
その金額で決められた価値以上のものを提供したいと思うのは、いわゆる「おもてなし」の心ですが、その心を勘違いしているお客様側が多い。

どちらが偉いの問題ではなく、どちらも対等なんです。

日本人の良さの面で言えば、お客様側にも提供者に対して配慮ができる。
お互いがプラスアルファの心を持って接していた時代があったから、日本には「おもてなし」という外国の方に接客の見本とされるような素晴らしい文化が生まれたように

思います。

ちなみに、「お客様は神様です」という言葉を生み出した三波春夫さんも、間違った意味で広まってしまったと苦心されていたようです。

三波春夫オフィシャルサイトより
「お客様は神様です」について