飲食サービスマンの頭の中

ゲストとスタッフの満足度を高めるために日々模索中

全ての「やる事」に意味を持たせる

「人に何かを伝える」というのは本当に難しいものです。

そんな中で、仕事のやり方や流れをマニュアル化して文字にしたり絵や映像にしたりして、なるべくわかりやすく説明しようとします。

 

私自身が誰かに指導という形で何か物事を伝える時に大事にしていることがあります。

それは「その行動にどんな意味があるかを説明できる事」です。

 

その行動をなぜやらなければいけないのか、またなぜやってはいけないのか。

何かの作業や流れを上手く部下に説明が出来ない人には、この部分が理解できていないように思います。

 

物事には必ず意味があります。というか、持たせなければならないと私は思っています。

接客サービスという観点から言えば、それをやってしまったら、お客様に不快感を与える、または危険にさらしてしまう。だからやってはいけないといった具合です。

正確に言うと、この行動をしてしまう事でこういった事態が起こり、それによりお客様を不快にさせてしまうからこの行動はやってはいけないんだよというところまで説明できなければ、その人自身が本当にその行動を理解している事にはならないと思います。

 

正確に理解できていない事を、相手になんとなくで伝えるので、相手がどこで「?」がついているかがわからなかったり、真の意味が理解できていないのでその行動が薄っぺらいものに見えてしまい、重要な事も重要に聞こえず、理解が薄くなってしまうのです。

 

「これは決まっている事だから」「マニュアルでこうやれとなっているから」「先輩がこれでやってたから」といった薄い理解で、代々入ってくる新しい人達に伝わっていく事で発案者が考えたそのとても重要な行動も意味のないただの作業へとなってしまいます。

 

その為、マニュアルの作成者や、指導の立場にある人達は、一番新しい人達にその行動の真の意味がしっかりと伝わっているのかを定期的に確認する必要があると思います。

そうしなければせっかく精魂込めて作られたマニュアルやそのお店や会社で受け継がれてきた素晴らしい行動が「ただの作業」へと変化してしまい、全くの意味をなさなくなってしまいます。

 

全てのやる事には意味があります。その意味の大事さをしっかりと伝えていける体制作りもマニュアルの中身以上に大切なものだと思います。